親知らずを抜いた後、多くの方が気になるのが「抜糸はいつ行うのか」という点ではないでしょうか。抜歯した後の歯ぐきは自然に治っていくとされていますが、縫合を行った場合は糸を取り除く処置が必要になることがあります。抜糸の時期を誤ると、治りが遅れたり、腫れや感染のリスクが高まることもあるため注意が必要です。今回は、親知らずの抜糸が必要なケースと、一般的な抜糸のタイミング、抜糸までの過ごし方について解説します。
1. 親知らずの抜歯後、抜糸が必要なケースとは
親知らずを抜歯したあと、必ずしもすべてのケースで抜糸が必要になるわけではありません。縫合を行うかどうかは、親知らずの生え方や抜歯の難易度、出血の程度などによって異なるとされています。以下のようなケースでは、縫合処置が行われ、一定期間後に抜糸が必要になることがあります。
①歯ぐきを切開して抜歯した場合
親知らずが横向きや斜めに埋まっている「埋伏歯(まいふくし)」の場合、歯ぐきを切って歯を取り出す処置が必要になることがあります。
切開部分は糸で縫い合わせるため、術後の一定期間を経て抜糸が必要になることもあります。
②出血や腫れを抑える必要がある場合
出血しやすい部位や術後の腫れが予想される場合、縫合することで止血や炎症の抑制につながるとされています。特に親知らずは顎の奥にあるため、縫合することで出血や腫れのリスクが和らぐこともあります。
③傷口の治癒を促したい場合
糸で傷口を固定することで、歯ぐきが安定しやすくなり、細菌や食べ物のかすが入り込むのを防ぐ効果も期待されます。
一方で、歯ぐきを大きく切開せずに済む抜歯では、縫合を行わないケースもあります。抜糸の有無については、抜歯を担当する歯科医師が傷の状態を見て判断するため、事前に確認しておくことが大切です。
2. 親知らずの抜糸の一般的なタイミングと目安
抜糸の時期は、傷の治り具合や炎症の有無を考慮して決められます。一般的には、以下のタイミングが目安とされています。
①抜歯後7日〜10日ほどが目安
親知らずの抜糸は、抜歯から約1週間前後で行われることが多いです。この頃になると歯ぐきがある程度くっつき始め、糸を外しても傷口が開きにくい状態になるとされています。
②腫れや炎症がある場合は延期されることもある
抜糸予定日までに腫れや強い痛み、膿が見られる場合は、傷口の回復を待ってから抜糸を行うことがあります。無理に抜糸をすると治りを妨げる可能性があるため、歯科医師の判断に従うことが大切です。
③糸が自然に取れてしまうケースもある
まれに、食事や歯磨きの際に糸が外れることがあります。この場合は慌てず歯医者に連絡し、必要に応じて処置を受けましょう。
④長期間抜糸をしないリスク
抜糸をせずに糸を長く残すと、異物として炎症を起こすことがあります。
また、食べ物が絡んで口腔内の衛生状態が悪化することもあるため、歯科医師の指示に従って抜糸を行うことが大切です。
このように、親知らずの抜糸は「術後7日〜10日」が目安とされていますが、体調や傷口の状態によって調整されることがあります。不安な症状があれば自己判断せず、早めに歯医者に相談することが重要です。
3.親知らずの抜糸までに気をつけたい過ごし方と注意点
親知らずの抜歯後は、縫合の有無にかかわらず、傷口の治りを妨げないよう生活習慣に配慮する必要があります。特に抜糸までの期間は、以下のような点に注意して過ごしましょう。
①傷口を刺激しない
抜歯部位を指や舌で触ったり、強いうがいをしたりすると、傷口が開いたり血餅(けっぺい)が取れてしまうことがあります。歯磨きは、縫合部を避けてやさしく行いましょう。
②喫煙・飲酒は控える
タバコに含まれる成分は血管を収縮させ、治りを遅らせることがあります。また、アルコールも炎症や再出血のリスクにつながることがあるため、抜糸が済むまでは控えるほうがよいでしょう。
③激しい運動・入浴を控える
長風呂や激しい運動は血流を促進し、傷口の再出血や腫れにつながることがあります。術後1〜2日はできるだけ安静に過ごしましょう。
④薬は指示通りに使用する
処方された痛み止めや抗生物質は、決められた量とタイミングを守って服用することで、炎症や感染の予防につながるとされています。自己判断で中断せず、歯科医師の指示に従って服用することが大切です。
⑤異常があればすぐ受診する
痛みが増す、膿が出る、糸が取れてしまうなどの異常がある場合は、抜糸予定日を待たずに歯医者を受診しましょう。早めに対応することで、症状が悪化するのを防げる場合があります。
抜糸までの過ごし方によって、傷の治り方や体への負担が大きく変わることがあります。小さな工夫を積み重ねることで、より順調な回復が期待できるでしょう。
4.横浜市戸塚区・戸塚駅周辺の歯医者 高松歯科医院の親知らず治療
横浜市戸塚区で親知らずの抜歯や診断を受けられる歯医者をお探しの方へ。戸塚周辺から通いやすい「高松歯科医院」では、親知らずの状態を丁寧に確認し、症状や将来的なリスクをふまえた治療方針をご提案しています。口腔外科の経験を積んだ歯科医師が、処置に伴う負担をできるだけ軽減できるよう配慮しながら対応いたします。
<高松歯科医院の親知らず治療の特長>
①口腔外科での勤務経験がある歯科医師が担当
横浜市戸塚区の高松歯科医院の親知らず治療は、総合病院の歯科口腔外科での勤務経験を持つ歯科医師が担当します。これまでに多数の親知らず抜歯を行ってきた経験をもとに、状態に応じた適切な処置を提供いたします。
②切開は必要最小限に負担を抑える工夫
横浜市戸塚区の高松歯科医院では、親知らずの抜歯にあたって切開範囲をできるだけ小さく抑えるよう配慮しています。処置による出血や腫れ、痛みなどの負担を軽減できるよう努めており、治療後も落ち着いて過ごしていただけるようサポートしています。
③痛みに配慮した表面麻酔や刺入点マッサージ
親知らず抜歯に対する不安を少しでも減らせるよう、麻酔注射の前には表面麻酔を行い、注射する部位にはマッサージを加えるなど、刺激を感じにくくするための工夫を取り入れています。また、麻酔薬を体温に近い状態に温めて使用することで、薬液注入時の不快感をやわらげるよう努めています。
④正確に把握するためのCTによる立体的な診断
親知らずの位置や根の形、神経との距離などを確認する際には、歯科用CTを活用しています。親知らずの画像を立体的に確認できることで、埋伏歯や複雑な形態の歯に対しても、事前に治療の見通しを立てやすくなります。
横浜市戸塚区の歯医者「高松歯科医院」では、親知らずの抜歯だけでなく、「本当に抜く必要があるのか」「今は様子を見るべきか」といった判断に役立つ情報提供にも力を入れています。まずはご相談だけでも構いません。お口の状態を知ることからはじめてみませんか?
▼高松歯科医院の親知らずについて
https://takamatsu-shika.com/wisdom-tooth/
まとめ
親知らずを抜歯して縫合した場合、抜糸のタイミングは一般的に7日〜10日が目安とされています。状態によっては早まったり遅れたりすることもあるため、歯科医師の判断を仰ぐことが大切です。抜糸までの期間は、刺激を避けること、やわらかい食事を選ぶこと、指示された薬をしっかり使用することなど、基本的な過ごし方が傷の治りに役立つこともあります。また、抜糸後もトラブルが起きることがあるため、経過観察を続け、異常があればすぐに受診しましょう。
親知らずの抜糸の時期や経過にお悩みの方は、横浜市戸塚区・戸塚駅周辺の歯医者、高松歯科医院までお問い合わせください。
監修:高松歯科医院
院長 高松 朋矢
【所属学会】
日本口腔外科学会
国際歯周内科学研究会 評議委員
日本小児矯正研究会
ドライマウス研究会
抗加齢歯科医学研究会
歯の寿命を延ばす会
【取得資格】
社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導歯科医
ドライマウス研究会 認定医
日本歯科医学振興機構 臨床歯科麻酔管理指導医
