奥歯に違和感を覚えたとき、それは親知らずの生え始めが原因かもしれません。
親知らずが生える時期には個人差があり、「何歳ごろに生えるのか」「そもそも生えるのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
症状に気づかず放置すると、炎症や歯並びへの影響が出ることもあるため、早めの対処が重要です。
今回は、親知らずの生える時期の目安や前兆、違和感を放置した場合のリスク、症状に応じた治療のタイミングについて解説します。
1. 親知らずが生える時期と前兆
親知らずは、永久歯の中で一番最後に生えてくる歯で、正式には「第三大臼歯」と呼ばれます。一般的に、10代後半から20代前半に生え始めることが多いですが、個人差が大きく、30代以降になって生えてくる方や、全く生えてこない方もいます。
親知らずが生え始めると、次のような前兆が見られることがあります。
①歯ぐきのむずがゆさや違和感
親知らずが生え始める兆候として、歯ぐきの奥にむずがゆさや違和感を感じることがあります。これは、歯が歯ぐきを押し上げて生えようとするために起こる感覚です。
②歯ぐきの腫れや痛み
親知らずが完全に生えきらず、歯ぐきに一部が覆われた状態の場合、その隙間に食べかすや細菌が溜まりやすくなります。これにより、歯ぐきが炎症を起こし、腫れや痛みを伴うことがあります。特に、親知らずが生えかけの時期に、このような症状が一時的に現れることがあります。
③口が開きにくい、顎の痛み
親知らずが横向きに生えている場合や、他の歯にぶつかっている場合、顎関節に負担がかかることがあります。その結果、口を開け閉めする際に違和感があったり、顎の関節が痛んだりすることがあります。
④頭痛や耳の痛み
親知らずが生えることによって神経が圧迫されたり、炎症が広がったりすることで、頭痛や耳の痛みとして症状が現れることがあります。これらの痛みは、親知らずが原因であると気づかれにくいこともあります。
これらの前兆は、必ずしもすべてのケースで現れるわけではありませんが、もし心当たりのある症状があれば、一度歯科医院を受診しましょう。
2.親知らずの違和感を放置するリスク
親知らずは、現代人の顎のスペースが不足していることが多く、まっすぐ生えずにさまざまな問題を引き起こすことがあります。
放置すると、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。
①むし歯や歯周病のリスク増加
親知らずが中途半端に生えていたり、傾いて生えていたりすると、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすくなります。この状態が続くと、親知らず自体だけでなく、手前の健康な歯もむし歯になったり、歯ぐきが炎症を起こして歯周病になったりするリスクが高まる場合があります。
②歯並びへの悪影響
親知らずが横向きに生えたり、生えるスペースが不足している場合に、手前の歯を強く押してしまうことがあります。この圧力によって、既存の歯並びが乱れたり、矯正治療によって整えた歯並びが後戻りしたりする原因となることがあります。
③顎関節症の誘発
不適切な噛み合わせの親知らずが長期的に存在すると、顎関節に継続的な負担がかかる可能性があります。これにより、顎の痛み、口が大きく開けにくい、顎を動かすと音が鳴るなどの顎関節症の症状を引き起こすことがあります。
④嚢胞の形成と骨の吸収
非常にまれなケースですが、親知らずが完全に歯ぐきや骨に埋まったままの状態が続くと、その周囲に液体が溜まり、嚢胞(のうほう)を形成することがあります。
嚢胞は初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると顎の骨を溶かしたり、隣接する歯の根を圧迫したりするなど、広範囲にわたる問題を引き起こす可能性があります。
これらの問題は、親知らずを放置することで起こる具体的な症状です。
痛みや違和感がある場合はもちろん、症状がなくても一度歯科医院で親知らずの状態を確認しておくことが、将来の大きなトラブルを防ぐために非常に重要です。
3. 親知らずの症状に応じた治療の時期
親知らずは、生え方や周囲の状況によって、治療の必要性や時期が大きく異なります。
自覚症状がなくても、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を及ぼすことがあるため、症状や状態に応じた適切な対応が重要です。
以下に、親知らずの症状に合わせた治療のタイミングについて解説します。
①痛みや腫れがある場合は炎症を抑えてから処置
親知らずの周りの歯ぐきが腫れていたり、痛みがある場合は、細菌感染を起こしている可能性が高いです。このような時には、まず抗菌薬などを使って炎症を抑える治療を優先する場合があります。炎症が落ち着いてから抜歯を行うことで、手術後の腫れや痛みを最小限に抑えることが期待できます。
②斜めや横向きに生えている場合は早期の判断が重要
親知らずが斜め、あるいは横向きに生えている場合、今は症状がなくても、手前の歯を圧迫して歯並びを乱す可能性があります。レントゲンやCTで親知らずの位置を詳しく確認し、他の歯に悪影響を与える前に抜歯の判断を行うことがあります。
③ むし歯や歯周病の原因なら抜歯が推奨されることも
親知らずは最も奥にあるため歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりがちです。そのため、親知らず自体がむし歯になったり、周囲の歯ぐきが炎症を起こして歯周病になることがあります。こうしたリスクを避けるため、親知らずの周囲にトラブルの兆候があれば、早めに抜歯を検討することもあります。
このように、親知らずの治療は「今、痛みがあるかどうか」だけでなく、「将来的にどのような問題が起こる可能性があるか」を予測して判断することが非常に重要です。ご自身の親知らずの状態を正確に把握し、歯科医師とよく相談しながら、最適な治療のタイミングを見極めましょう。
4.横浜市戸塚区・戸塚駅周辺の歯医者 高松歯科医院の親知らず治療
横浜市戸塚区で親知らずの抜歯や診断を受けられる歯医者をお探しの方へ。戸塚周辺から通いやすい「高松歯科医院」では、親知らずの状態を丁寧に確認し、症状や将来的なリスクをふまえた治療方針をご提案しています。口腔外科の経験を積んだ歯科医師が、処置に伴う負担をできるだけ軽減できるよう配慮しながら対応いたします。
<高松歯科医院の親知らず治療の特長>
①口腔外科での勤務経験がある歯科医師が担当
横浜市戸塚区の高松歯科医院の親知らず治療は、総合病院の歯科口腔外科での勤務経験を持つ歯科医師が担当します。これまでに多数の親知らず抜歯を行ってきた経験をもとに、状態に応じた適切な処置を提供いたします。
②切開は必要最小限に負担を抑える工夫
横浜市戸塚区の高松歯科医院では、親知らずの抜歯にあたって切開範囲をできるだけ小さく抑えるよう配慮しています。処置による出血や腫れ、痛みなどの負担を軽減できるよう努めており、治療後も落ち着いて過ごしていただけるようサポートしています。
③痛みに配慮した表面麻酔や刺入点マッサージ
親知らず抜歯に対する不安を少しでも減らせるよう、麻酔注射の前には表面麻酔を行い、注射する部位にはマッサージを加えるなど、刺激を感じにくくするための工夫を取り入れています。また、麻酔薬を体温に近い状態に温めて使用することで、薬液注入時の不快感をやわらげるよう努めています。
④正確に把握するためのCTによる立体的な診断
親知らずの位置や根の形、神経との距離などを確認する際には、歯科用CTを活用しています。親知らずの画像を立体的に確認できることで、埋伏歯や複雑な形態の歯に対しても、事前に治療の見通しを立てやすくなります。
横浜市戸塚区の歯医者「高松歯科医院」では、親知らずの抜歯だけでなく、「本当に抜く必要があるのか」「今は様子を見るべきか」といった判断に役立つ情報提供にも力を入れています。まずはご相談だけでも構いません。お口の状態を知ることからはじめてみませんか?
▼高松歯科医院の親知らずについて
https://takamatsu-shika.com/wisdom-tooth/
まとめ
親知らずは生える時期や生え方に個人差があり、気づかないうちにトラブルを起こしていることも少なくありません。前兆を見逃して放置すると、歯ぐきの炎症やむし歯、歯並びの乱れなど、さまざまな症状を引き起こす可能性があります。親知らずに関する違和感がある場合は、早めに歯科医院で診察を受け、状態に応じた対応を行うことが大切です。
横浜市戸塚区周辺で親知らずに関するお悩みをお持ちの方は、高松歯科医院までお問い合わせください。
監修:高松歯科医院
院長 高松 朋矢
【所属学会】
日本口腔外科学会
国際歯周内科学研究会 評議委員
日本小児矯正研究会
ドライマウス研究会
抗加齢歯科医学研究会
歯の寿命を延ばす会
【取得資格】
社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
厚生労働省 歯科医師臨床研修指導歯科医
ドライマウス研究会 認定医
日本歯科医学振興機構 臨床歯科麻酔管理指導医
